公立高校 合格発表

高校の入試と内申点について

高校の入試は私立・公立に関わらず、基本的には推薦入学(スポーツ・芸術などの活動や学校推薦の2種類)と一般入試の2種類に分類できます。

推薦入試は、特に内申書(正確には調査書)が重要視されます。

ところで、調査書(内申書)はどのように付けられるかご存じでしょうか?

これを知っておくだけで、早い時期から比較的簡単な受験対策ができるのです。

調査書(内申書)の点数の付け方は、部活や授業態度、課外活動などが重要視されていると思いがちですが、これは間違いなので先ずは先入観を取り除いて下さい。

では、何故、部活などの中学生活が内申点に影響を受けないのかと言うと、生徒一人一人がどれだけ頑張ったかいうのは、点数の付けようが無いからなのです。

では、調査書の採点は何を基準にしているのかというと、ズバリ中間テストや期末テストなんです。

校内で行われる定期テストは、そのまま成績表に反映されます。例えば、5段階評価の成績表だと成績上位10%が5の評価、30%が3の評価と言った感じです。

その総合点及び平均点(評点基準)が調査書(内申)に記載されるのです。

(この割合の決め方は、地方自治体や学校によって異なります。)

余談ですが、大学の推薦入学の基準になる評定平均値はこの総合点を教科数で割ったものです。

なので、調査書(内申点)の評価を上げるためには、中学入学当時からの日々の積み重ねが最重要と断言できます。

公立高校一般入試における内申(調査書)と偏差値

推薦入学については、調査書(内申)の評価が合格に占める割合は、80〜100%に加え部活などの実績(スポーツや芸術での推薦の場合は、実績+各学校の最低基準値)ですが、一般入試ではどうでしょう?

公立高校の一般入試での合格ラインの割合は、一昔前までは、調査書(内申)20%、入試の成績80%位だったのですが、近年はその割合が徐々に増え、おおよそ半々の50対50ほどとも言われています。

しかし、一概に半々の割り合いとも言い切れません。偏差値の高い公立高校(偏差値55以上)では、入試時の学力調査が60〜70%を逆に偏差値の低い公立高校では入試での学力調査の割合が30〜40%と変動しているようです。

この内申制度(調査書)が存在することにより、進路相談の際に担任の先生が、中学3年2学期に急に成績が伸びたとしても「その高校は難しいだろ?(ワンランク下の高校を指して)こっちなら間違いない」などの進路指導がなされるのはこれが理由です。

このことから、公立高校入試での内申(調査書)の重要性が、偏差値を上回っていることが容易に想像できます。なので、進路担当の教師も単純に偏差値や現時点での学力で判断していないことを心の片隅に留めて置いたほうがいいでしょう。

現行の公立高校入試の合否を決定するボーダーゾーンのシステムでは、調査書の評価が若干足りなければ入試時の学力調査で、入試時の学力調査が若干合格ボーダーより低ければ内申(調査書)評価でと細かく段階評価されるように大きく改善されたので、特に心配する要素は少なくなりました。

現在中学3年生で一般入試で受験を控えている場合は、学力を伸ばすことに集中し、中学1.2年生は調査書の評価を伸ばすことに集中するのが良いでしょう。どちらに集中しても結果的には学力はやった分だけ伸びるわけですから!

日本の公立高校の場合、やはり瞬発的な学力飛躍よりもコツコツ積み重ねるタイプを尊重しているとも言える選考方法なのです。

公立高校受験の勉強法

ここまで、調査書(内申)と入試に占める偏差値の割合を中心にお伝えしましたが、公立中学に入学してから、地域で一番の公立高校に合格するための学習方法はどのように行えばいいのでしょうか?

公立高校入試を迎えるにあたり、大切なのが、勉強の「やる気」と「やり方」です。勉強の「やる気」は成績が落ちればなくなり、成績が上がればモチベーションも上がるものです。

そこで重要なのが「やり方」という訳です。

勉強の「やり方」を解説する上で、知識として入れておかなければならないことは、『教科書』の使われ方です。

教科書は全国すべての学校(一条校)で文部科学省から認定を受けたものが使用されます。自治体などによっては使用する教科書の出版社はまちまちですが、その内容は非常に酷似しています。

その中でも、知っておくと良い知識の中に全国の各中学校で行われる定期テスト(中間・期末)に出題される設問の内容です。

学校によっては、授業の進み具合や3学期制や2学期制などの違いにより若干差が出ることもありますが、最も比較し易いのが、中学入学後、初めてのテストの問題を同じ自治体にある中学校のものと見比べるということです。

教科によっては、8割以上全く同じまたは、同じ内容の問題が出題されているのです。何故こんなことが起こるのかというと、定期テストは原則教科書から出題しなければいけません。その教科書の中からでも出題しても良い項目、出題してはならない項目があるからなのです。この出題する項目は国で定められています。生徒は現在の授業を保護者さんは学生時代を思い出してください。

授業中に先生が「ここ!テストに出るぞぉ〜!!」って言ったことありませんか?

正にその部分が出題しなければならない項目なのです。そして、この出題しなければならない項目は、定期テストの8割以上と国から決められています。勘がいい人はもうわかりましたね?

すなわち、出題しなければならない項目だけを勉強すれば、定期テストで一科目80点は採れるのです。

しかもテストに出る項目は教科書全体の2割〜3割程度なんです!これは、教師用の教科書「指導書」に記載されています。そして、教師の他にどの箇所が重要であるか知っているのは、スーパー家庭教師や有名進学塾の講師なのです。

特にスーパー家庭教師は、わからない箇所があれば『戻って教える』ことができるので家庭教師のなかでも「スーパー」が付くんですねぇ^^

公立高校入試を目指している生徒や保護者の中には学費や授業料のことを考慮しているのではないでしょうか?

経済的に余裕があれば、スーパー家庭教師や有名進学塾が一番なのですが、公立高校を目指すなら教科書の出版社が別途発行している『教科書ガイド』を利用するのがお勧めです。

都会(関東では、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県、中京では愛知県・名古屋や静岡県、近畿では大阪府・京都府・兵庫県・神戸市など)私立高校や中学の入試で合格してエスカレーター式に大学までといった感じが主流になっているようですが、地方ではやはり、私立高校(特別進学クラスを除く)よりレベルの高い公立高校にまだ人気が集まっています。

中学校入学の時点で、明確に目標と将来を決めて公立高校入試で合格に向けて準備することをお勧めします。